第10回「COSMETIC360」国際展示会が10月16日と17日の2日間、パリのカルーゼル・デュ・ルーヴルで開催されました。ジャパン・コスメティックセンター(JCC)は新型コロナウイルスの収束を経て、4年ぶりの出展となりました。
本レポートでは展示会の概要、及び最新のトレンドなどについての速報をお伝えします。
香水・化粧品業界の革新とトレンドが一堂に会する本展示会は10周年を迎え、32のスタートアップ企業を含む350社が出展し、約70カ国から来場者が集まりました。
今年は「Longevity - Durability」をテーマに、化粧品関連における耐久性や持続可能性をトピックとして、加齢による肌の老化を遅らせるためのあらゆる新技術や、製品寿命や環境に配慮したリサイクル性などが注目されました。
JCCの共同出展ブースで発表された2社のうち、株式会社アチーブは保湿ケアをしながら加齢によるまぶたのたるみ(眼瞼下垂症)の症状を軽減、美しい目元をつくる製品の実演で世界にアピールされました。
すぐに効果を確認できる商材として反響があったと報告されています。
株式会社アーダンは、国産高品質のシルクを独自製法で配合した高配合シルク原料とシルク専用の自社工場で製造した化粧品を発表されました。
国産シルクへの関心の高さを認識されつつ、大手化粧品メーカーからの引き合いもあって、共同出展2社ともに満足いただける結果となりました。
パリ・オリンピックイヤーにちなんだ、化粧品のオリンピック=COSMETOPIADSの企画では世界14カ国が一堂に会し、JCCも日本を代表してナショナルパビリオンに出展できたことは大変光栄なことでした。
JCCの新会員でもある、SILAB NORTH EAST ASIA株式会社には寛大なスポンサーシップをいただき、心より感謝しております。
今回設けられた、4つのテーマ(トレーニング/ 公的リサーチ/ ローカルイニシアティブ/ ノウハウ)での展示発表においては、JCCもメダルを複数獲得しました!
COSMETIC 360 AWARDSでは、フランス国内外の業界紙から13人のジャーナリストで構成される審査委員会において、全出展社の中から6つのカテゴリーごとに各3社がノミネートされました。その中から見事に最優秀賞に輝いたのは以下の出展社です。また、審査員特別賞「Longevity - Durability」も授与されました。
★原料カテゴリー
SEPRIFY(スイス)
酸化チタンに代わるコンプレックス改善セルロース技術
★処方カテゴリー
GLOBAL BEAUTY CONSULTING(フランス)
独自の低エネルギーコールド製法とナチュラルな処方による美容スポンジ...ファンデーション
★テスト・分析カテゴリー
REVIVO BIOSYSTEMS(シンガポール)
4D皮膚モデルによる年代測定
★パッケージング・パッキングカテゴリー
香水瓶のドライクリーニング
★ブランド・リテールカテゴリー
AMOI(フランス)
気分を高める神経嗅覚と神経科学に基づいたフレグランス
★製造プロセスカテゴリー
ARBORETUM INGREDIENTS(フランス)
超音波抽出プロセス
★審査員特別賞「Longevity - Durability」
GREENTECH(フランス)
長寿遺伝子の発現を刺激し、肌の細胞機能を最適化する有効成分Timelys🄬
JCCは今後もグローバルなネットワークを強みに、会員企業の国際取引の促進をサポートしてまいります。
来年の「COSMETIC360」は2025年10月15~16日に開催されます。出展や来場にご関心のある方は、JCC事務局までご相談ください。
Text:松永奈緒美(Naomi Matsunaga)
ジャパン・コスメティックセンター コーディネーター
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